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今日は、ＫＦエンジンで、オイル消費が多いエンジンを分解して検証してみました。
このエンジンは、2006年製造の初期のＫＦエンジンです。走行距離13万KｍのエッセＡＴ車のエンジンです。
ネット情報を見て当社に整備依頼された車両の降ろしたエンジンです。
今回のオイル消費多い降ろしたKFエンジン
フロントカバーからのオイル漏れもひどいです。今回は、ショートブロックエンジンを使い載せ替えと成りましたので、降ろしたエンジンブロック（ピストン・コンロッド・クランクシャフト）廃棄しますので、ばらして様子を見てみます。
まあ毎度おなじみのオイルリングの固着によるオイル消費大です。
今回の作業に当たり、お客様と色々打ち合わせをしました中で、お客様が「リビルトエンジンへの載せ替えが良いのでしょうか？」
28～9万である様ですと言われましたが、当社としては、対策されていないブロックを使ったリビルトエンジンでは止めた方が良いとご案内して、対策済みのショートブロックが64,000円で購入出来る事が分かったので、そちらをお勧めいたしました。
そこで今回は、よく観察しようと思いここに至りました。
現在のＫＦエンジンの改良点（2013年が最終仕様）は、ピストン自体の構造変更。オイル穴の改良（オイルリング固着防止の為ピストンのオイル排出用穴のサイズと数を変更）オイルリング溝のオイル穴を2.8Φの穴が8個⇒2.1Φ6個にしてリングの張力もアップ
下記画像参照ください
オイル穴が4個見えると思いますが、これを3個にして径も狭く2.8から2.1へ。コンロッドからオイルが直接当たる方なので比較的綺麗。
コンロッドのくぼみが見えると思いますが、そこからエンジンが回転している時オイルが油圧と遠心力で飛び出しピストンの冷却に貢献（意味がないという事でレーシングエンジンでは強度優先で無い物が多い）ブロック側にオイルジェットを付けた方が効率的？
見えないですが、こちら側は、コンロッドにオイル穴が無い方ですので、ピストン内側に直接オイルが当たらない方という事。掻き取ったオイルを戻す穴が4個これを3個に減らし更に穴のサイズを小さくする2.8から2.1
今回分かったことは、ラジアル方向のオイルリングよりスラスト側のオイルリングの固着が酷いという事が分かりました。下記画像は４方向の画像です。
ラジアル側は比較的固着が少ないオイルの流れが起きているからか？ とあるショップさんからピストンのオイル穴径を大きくして抜けを良くして対策した、ピストンも販売されています。何が正解なのか？
ピストンピン側の固着が酷い。
２０１３年対策エンジンは、シリンダーブロック側にオイルジェットを追加しています。オイルをシリンダー壁面やピストン内側に沢山送りオイルリングの張力を強くし沢山付着しているシリンダー壁面のオイルを掻き落としオイルリング溝にと止めて（2.8から2.1にサイズダウン）おき冷却と潤滑を良くしている様です。
初期のKFブロック
KFエンジンＬ系の改良型ショートブロック。オイルジェットを追加しています。
現在分かっている、KFエンジン改良点です。
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